
あなたは自分の子供との接し方で悩んだことはありますか。
精神的にも学力的にも問題なく成長している子供だとしても悩みながら子供を育てている人がほとんどだと思います。
その中でも何かしらの障がいを持った子供を育てている親は、より神経を使い子育てに悩んでいることでしょう。
そこで今回は、発達障害の子供をお持ちの大人に向けた関わり方で大切なことについてお話していきます。
親はなにをしてあげればいいの?

まず初めに、親がなにをしてあげるのが良いのかを基本的なところから理解していきましょう。
これだけは常に実行した方が良いという3原則と親が持つべき考え方や言葉の選び方についてご紹介します。
子供にしてあげた方が良い3原則
子供にしてあげた方が良い3原則とは、「褒める」「認める」「否定しない」の3つです。
この3つは常に子供に接していくときに意識できると良い原則とまで言えることです。
子供が取る行動を理解できないからといって、すぐに「否定」をするのではなく「認めてあげる」ようにしましょう。
その子供が取った行動に対して「褒めて」あげましょう。
それは、何かを達成したかどうかではなく、挑戦したことに対してや行動に対して「褒めて」あげるのです。
「何でできないの?」から「これはできたね!」に変えてみよう
これも3原則に近い考え方ですが否定の言葉である「何でできないの?」という言葉ではなく「これはできたね!」という言葉を使うようにしましょう。
「認める」という行動の1つですが、考え方的には「人や誰かの行動を見たときに悪いところを探す」のではなく「人や行動に対して良いところはどこなのかを探す」という視点です。
誰しも人と人を比較しようとしてしまうため、どうしても相手の悪いところを探してしまう癖があります。
この視点は、自分の存在意義を見つけたいがために取ってしまう行動なのですが、相手との関係性が深まり、自分が成長できるのは、相手の良いところを探し素直に認められる人なのです。
子供に対してもその視点を持つことで親子関係は深まり、親子ともに成長していけます。
子供自身はどうすれば良いの?

親の取るべき行動と考え方についてお話してきました。
次に子供はどうしていけばよいのでしょうか。
子供が少しずつでも変えていける行動についてご紹介していきます。
自分のことを認める
1番大事なのことは、自分を認めてあげることです。
子供は精神面がまだ大人になれていないこともあって、何かに失敗してしまったり、周りの人に否定されたりすることで、自分に自信を持てなくなっていきます。
その出来事が1つ2つと増えていき段々と自分を認めることができず、不登校の原因に繋がったりします。
これの改善点は先ほどの考え方と同じで、自分の行動にどこか良かった点を探すことです。
最初の頃は、ダメだったことばかりを引きずってしまうので、自分でいいところを見つけられないときは、周りにしっかり見てくれる大人に聞いて、自分の行動の良かったところを探しましょう。
少しずつでも自分を認めることができれば、自身に変わり日常生活が楽しくなっていくことでしょう。
守ってもらえる大人を見つける
自分を認められるようになっていくにも、しっかりと子供の行動を認め、褒めてくれるような「守ってもらえる大人」を見つけましょう。
手前で触れたような考えを持った大人は世の中に必ずいます。
その大人がいるような環境を探し、子供をそこの場所に通わせるのも1つの選択といえます。
子供は周りの大人と環境で成長の仕方は大きく変わっていきますので、しっかりと子供の行動を認め、褒めてくれる大人を見つけましょう。
不登校を脱した親子が実践していたこと

1つの例として、不登校を脱した親子が実践していたことをご紹介します。
先に言っておきますが、その子供の性格などによって特徴や改善の方法が変わっていくことを予め理解した上で参考にしていただければと思います。
箇条書きで書いていくと以下の通りです。
- 1人でなんとかしようとしない
- カウンセリングに通う
- ストレスをかけないような生活を送る
- 登校を促さない
- 行くべきだということは本人が1番よく知っていることを理解する
- 多少のわがままは受け入れる
このようなことを意識して子供と接していくわけですが、多少甘やかせてしまう部分があるため、母親に対しての依存度は上がり、わがままや暴言などを母親にぶつけるようになります。
ただ、子供が親に頼れるようになることと親と協力して学校に行けるようになりたいという気持ちを持てるようにするのが大切です。
その段階になった後に大切なのは、普通の常識ある態度を取ることです。
これは冷たくするのではなく、子供に自分で考えさせるようにするための行動です。
例えば、朝に朝食を家族の分を用意したときに人数分作りますが、食べるかどうかは子供に任せ、子供が「これは食べたくない」と言った場合には別のメニューは用意せずに「わかった」と食べないのなら直ぐに片付けるといった行動です。
食べたくないと言われ「パンなら食べる?」などの質問をしてしまうと自分で何も考えずとも何かしらが出てくると思い、甘えてしまいます。
他にも何でもいろいろと聞いてくる子供に、すぐに答えを教えずに自分で考えさせるようにします。
こういった行動を取ることで子供は少しずつ自分で考え行動するようになります。
その後にこの親子が取り入れたのが新しい環境の存在です。
いろんな理由で学校へ行けない子供が通う教室「適応指導教室」です。
子供がどう感じるか不安はありながらも「不登校の子達が行くような場所があったら行ってみたい?」と聞いたところ「行きたい。そんな場所があるのなら行きたい」と積極的な回答がきたそうです。
その新しい環境には週に1回程度のペースで通うようになり、保健室登校も週に1回するようになり、学校に行くことへの抵抗は徐々に減っていきました。
その後は、子供の本音を聞き出したり親子が本心で会話をする機会が作れた結果、行きたい教科の授業だけ行くという行動に繋がり、学校でも教室に行けるようになったというお話を聞いたことがあります。
このように、実際に不登校であった子供が学校に行けるようになったケースは存在します。
実際のところ子供に依存され過ぎてしまい、その上暴言や八つ当たりをされる側の大人は相当な負担と精神的につらい部分があります。
ただ、子供は1番身近な大人である親に頼るしかないのです。
それを理解した上で1人だけで頑張るのではなく、周りも頼りながら子供と一緒に不登校を克服していくのが良いでしょう。
親子で一緒に乗り越えよう

親が子供への対応を知ることで、将来に向けた子供の社会復帰を目指しましょう。
精神的につらい時期もあるとは思いますが、そこは大人は大人を頼り、気持ちを落ち着かせるような対策を取っていきましょう。
親がするべきことを実践していきながらも子供とのコミュニケーションは忘れずに、親子で一緒に困難を乗り越えましょう。