
子供の健康管理を考えていくときに、食事の栄養面を意識するのも大切になってきます。
どんな食事を取るかによって、体の組織作りに変化がでます。
不登校になってしまう子供は、食生活が良くないことが原因であることも十分にあります。
精神面、身体面どちらにも影響してくる「食事」についてここの記事では触れていきます。
食事と体の関係

食事によって体内組織が作られます。
筋肉、体質、体調など、体のパフォーマンスを大きく左右する食事との関係性についてお話していきます。
「食事」は生命の維持、発育、発達に欠かせないもの
私たちの体は、2カ月前の食事からできていると言われています。
その食事は子供の発育、発達、そして生命の維持に大きく影響を与えます。
また子供の脳や体は、6歳までの食事でほとんど完成します。
子供は体が小さく食事の必要量が少なくてもいいように思われがちですが、実際は大人の約2倍のエネルギー、そして約1.5倍のタンパク質を取らなくてはいけません。
子供の身長は、成長ホルモンによって生成される「IGF-1」というタンパク質が大事になってきます。
このタンパク質は、細胞、筋肉や骨の成長に関わり、不足すると身長が伸び悩むことがあります。
また脳の発育は、DHAが多く含まれるお魚などを食べることで、脳の成長を良くします。
ただ、DHAは体内で作りだすことができないことから、日々の食事から摂取することを意識しましょう。
間食に関して言えば、悪いイメージを持つ人が多くいますが、食べるものを甘いお菓子やジュースにするのではなく、栄養素の高いフルーツや乳製品であるヨーグルトなどの栄養が摂れるものを与えると良いでしょう。
子供が通う小学校や保育園には給食があるから安心している親御さんを多いのではないでしょうか。
しかし、そこで安心するのではなく、朝昼晩の3食の食事と、不足しがちな栄養を補う間食を食べることに意味があります。
「食」の利便性による障害
今の時代は「食」の選択肢が非常に多く利便性があります。
しかし、その選択肢が多ければ多いほど摂る栄養に偏りが出たり、乏しくなるという障害が起きています。
日本は、子供の食生活が良い状況であるとは言い難いのが現実です。
学校給食が健康のための食事が出ると安心してしまい、スーパーやコンビニに売っているお惣菜や加工品などの体に良くない成分を含むような食品ばかりが家庭の食事となることも多くあります。
近年増加しているファーストフード店、スーパーやコンビニで売られている商品は、加工品であったり、材料が似たようなもので作られています。
食べものの選択肢が増えていくなか、栄養という面で見ると貧しいものが増えています。
子どもと保護者の食の現状
次に現代の食について触れていきます。
近年では「いつでも」「どこでも」好きな食べ物を簡単に食べることができる時代です。
また、小さな子供を持つ大人でも働く人が増えていて、食事の準備に時間や手間をかけることができない場合が多くあります。
このような食環境の中、子供を持つ大人は「食」に対する考え方や意識を変えていく必要があります。
食生活環境で、家族の生活時間帯の違いや食事に対する価値観などによって、食事を家族でする機会が減り、おやつの与え方、偏食、生活習慣病などの問題が挙げられる。
朝食の欠食について
大人になると、朝食を食べないという人が増えていきます。
平成12年では「毎日朝食を食べる」という子供が87%いました。
しかし平成22年には90%を超え、約93%の子供が朝食を食べるようになりました。
子供から大人になると朝食の欠食率は、20代男性29.7%、女性28.6%、30代男性27.0%、女性15.1%、40代男性20.5%、女性15.2%ととても高いのが分かります。
また1~3歳児を持つ母親が朝食を毎日のように食べていると、その子供もほぼ毎日のように食べるようになります。
しかし、母親がほとんど朝食を食べない場合、毎日食べる子供が減る傾向にあります。
このように、子供の食生活は、大人のの食生活の影響を大きく受けると言えます。
大人の食に対する意識改善が、子供の朝食の欠食を減らすために大切です。
もちろん朝食をただ取るだけではなく、栄養も意識できるとなお良いでしょう。
さまざまな「こ食」
「こ食」とは、個食、孤食など、さまざまな種類があります。
ここでは代表的な6つの「こ食」をご紹介します。
①孤食
家族が揃わずにひとりで食事をとることです。
これが原因で好き嫌いができたり、栄養が偏る、またコミュニケーション能力の低下にも繋がります。
②個食
これは家族は揃っているが、それぞれが好きなものを食べる状態です。
「バラバラ食」とも言い、好き嫌いが出る、栄養が偏る、協調性のない性格になりがちです。
③固食
自分の好きなものばかりを食べる状態です。
栄養が偏り、肥満などの生活習慣病を引き起こします。
④粉食
粉物を使った食材、パスタやピザなどを好み食べることです。
カロリーが高く肥満の原因になり、栄養も偏ります。
⑤濃食
味の濃い加工食品を好みます。
塩分や糖分を多く摂ってしまい、肥満に繋がり味覚が鈍っていきます。
⑥小食
食欲があまりなく、常に小食である状態です。
必要な栄養が摂れずに成長に悪影響を与えます。
間食の与え方
次に間食の与え方ですが、子供にとっての間食(おやつ)とは、朝昼晩の食事では摂り切れないエネルギーや栄養素を摂るものです。
実際に間食のときに栄養を意識している人はかなり少ないのが現状です。
子供自身が、栄養のバランスを考えて間食するものを選び、正しい時間帯に適量を食べることはできません。
そのため、大人が間食の重要性を理解し、子供に与えるときの量や時間、栄養を考えられるようになるべきでしょう。
子どもの食事で困っていること
1歳以上の子供の食事で困っていることとして多く挙げられることは、以下の通りです。
・「遊び食い」(約 45%)
・「偏食」(約 35%)
・「むらがある食べかた」(約 30%)
・「食べるのに時間がかかる」(約 25%)
・「食べ物をあまり噛まずに食べる」(約 20%)
・「ちらかし食い」(約 18%)
これらは、起床時刻が遅くなる、朝食欠食、日中の遊びなど活動性の低下、食欲の低下などから引き起こされていると言われています。
子供の健やかな成長や発達は、栄養のとれた食事、適度な運動、十分な休養・睡眠といった1日の生活リズムを整えることが必要である。
リズムから子どもの不登校改善

子供の食事を適した時間に取ることは、日々の規則正しいリズムを作り出します。
正しいリズムから子供の不登校を改善しましょう。
食事を規則正しくすることでリズムを作る
食事は前に食べたものが消化してから取るのが良いとされています。
一般的には4~7時間ほど開けると良いとされ、食材にもよりますが5時間は消化の時間として時間を空けると良いでしょう。
また、寝る直前に食べるのも体に良くないので、寝る2時間以上前に夕食を終えるようにすると良いでしょう。
体のリズムを作るネオチャレルームという選択肢
体の体内時計を正しく作っていくには、子供が生活する環境も大切になります。
学校と家庭だけではなく、第3の選択肢としてネオチャレルームを活用することで、時間軸を整えるきっかけになるでしょう。
学校の後の時間や学校に行っていない子供の余っている時間を有効活用することで、正しいリズムと子供の精神面のケアをしていきましょう。
食事から自分のリズムを作っていく

先ずは食事の時間を概ね固定することで、その他の活動内容も固めていきましょう。
正しい生活リズムで、食事を摂ることで子供の精神面の成長と体の発達を円滑に進めていきましょう。
ネオチャレルームのように、子供のさまざまな支援活動をしている環境がありますので、気になる場合は問い合わせてみるのも良いでしょう。